騙ることの重要性

騙るのは怖い?

先の記事でも挙げたように、騙ることは人狼陣営の戦術として大事です。誰も騙ることなく、人狼陣営が勝つことの方が難しいと私は思います。

 

しかし人狼ゲームに慣れてない人は人狼を引いたときに騙ることに億劫になります。

理由は「真を獲れない(本物にみてもらえない)」「何を喋ったら良いかわからない」「仲間に迷惑をかけそう」などなど、私自身も人狼ゲームを始めた頃は「騙るの怖いなぁと」感じていました。

 

でも4年以上対面人狼を続けていて慣れてくると、実は「騙ることそのものにとてつもなく意味があるなぁ」とつくづく思うようになりました。

これを読めばきっと、対面人狼を始めたばかりの人でも「騙るのが怖い」という感情が少し和らぐでしょう。

 

騙ることの意味

人狼でも本物でも役職COをすると、必ず村人に「真偽の精査」をされます。

 

例えば

 

・吊り逃れで出方が偽っぽい。

・占い師と言ってるけど、白先が怪しい。

 ・出なくて良いタイミングで出たから偽っぽい。

・占い先がおかしいから偽っぽい。

・黒結果の人が人狼に見えない。

・グレスケが合わないから偽っぽい。

 

など、様々な要素でその役職者の真偽の精査を行うでしょう。

 

この真偽の精査をされることが怖く、騙らない選択肢を取る人も多いです。

 

役職者の真偽は議論の中心になりやすく、数名の騙りがいる場合、処刑されるのも2日目以降は大半が役職者になりがちです。

 

しかし実はここにメリットがあることをあまり気づいていない人も多いかもしれません。騙ることの意味は人狼ゲームにおいて、それ自体がすごく意味を持つことなのです。

 

というわけで、メリットを一つずつ見ていきましょう。

メリットその1「議論時間」

まず騙ることのメリットは議論時間にあります。

人狼ゲームの議論時間は13人村なら7分~9分、11人村なら6分~7分程度です。

一般的に村の参加人数1人につき30秒~45秒の持ち時間で計算して、初日の議論時間を設定します。

 

ひとまずここでは初日9分スタートの13人アルティメットレギュの村で解説していきます。

この村での一人当たりの持ち時間は、9分÷13人なので40秒程度です。

一人一人がまんべんなく話したとして40秒しかありません。

大抵は誰かが議論の中心となり、各々の参加者の持ち時間が偏ることになります。

 

さて、議論は少し進み初日の議論時間は残り6分です。ここで初日に役職者をすべて出してしまおうという話になりました。この前提で、騙りが出なかった場合騙りが出た場合を考えてみます。

 

【騙りが出なかった場合】

占い師も霊媒師も確定しました。

占い師とその白先、霊媒師の3名が話さなくても良い状況です。すなわち役職者を出すのに1分程度消化していたとしても、残り5分程度がたっぷりと10名に使われます。一人当たりが話せる持ち時間は30秒、しかも10人中4人外or3人外なので、疑う対象が狭くなっており、村人にとって非常に有利に議論を進められる可能性が高いです。

 

【騙りが出た場合】

占い師と名乗る人物が2人、霊媒師も2人出てきました。いわゆる2-2進行の村です。議論は霊媒師から処刑するのか、占われていないグレーから行くのかなかなかまとまらず、霊媒師の出方にもあまり印象の良し悪しがつけられないため、結局ローラーしようという結論になりました。役職者やグレーの一部の人が進行や役職の真偽についてあーだこーだと議論をしていたため、グレーのうち4人程度がほとんど話せていないまま議論は終了しました。(よくありますよね)

 

 

 

 

さて、私の言いたいことがわかりましたでしょうか。

騙りが出なかった場合は一人ずつ平等に30秒程度話す時間がありました。

つまりその間村人が村人らしく見られる可能性も充分にあります。

議論時間の使い方は人狼ゲームにおいて勝敗を左右する凄く重要な要素なのです。対面人狼で「タイムイーターになっているからあいつは人外だ」なんて言葉も耳にしたことがあります。村人に充分な議論時間が使われることで、沢山の要素が落ち、その後の議論でも人狼だと擦り付けるのが難しくなる可能性があります。

 

 

一方で騙りが出た場合は、極端な例ではありますが、役職者に議論時間を割かれ、話す時間がなかったために村人らしさを出せなかった人たちが存在します。その翌日偽者の占い師が話せていない人に対して「人狼」と結果を出してしまえば、その占い師がどれだけ偽っぽいと思われていても、話せていない人は庇う要素もないために、多分処刑されるでしょう。

 

 

つまり騙ることのメリットその1は、議論時間が使われることそのものです。議論の中心を役職者にしてしまうことで、村人側にあまり話せない怪しい人が生まれ、少し人狼側が有利に進められるのです。

 

メリットその2「投票情報」

対面人狼、アルティメットレギュにおいて、投票の情報は非常に大切です。

「あのタイミングであの人に投票したから白いor黒い!」など推理の根拠になります。

 

さて、ここでも騙りが出た場合と出なかった場合で考えてみましょう。

 

【騙りが出なかった場合】

1-1進行で白先を除き、実質10人の容疑者による投票です。疑い位置を挙げられなかった人狼と村人の2名が決戦投票まで上がり、結果的に村人が吊られましたが、1確占い師が占ってしまい、初日決戦に上がった人狼がほぼ確黒となりました。身内切りをしていたとしても少し人狼側にとってキツい進行になっています。そして投票の情報と初日の議論時の情報から、かなり容疑者は絞られてしまいました。身内切りが起きていたらややこしいですがそれでもキツいことに変わりはありません。

 

【騙りが出た場合】

2-2進行で実際の内訳は真狼-真狂ですが、「霊媒師の内訳は真狼だと思うが4名」「真狼-真狼だと思うが1名」「いや、真狂だと思うが3名」と意見が割れつつ、13票とも霊媒師のどちらかに投票がされました。処刑されたのは狂人。翌日真霊媒師は白結果を出し、「霊媒師の内訳を真狼と推理していた人が怪しい」という推理をしています。実際は「真狼の推理をしていた4名のうち1名が人狼」ですが、もう一人は「正しく真狂だと思う」と言って投票していました。

 

 

さて、諸々他の要素を省いて解説していますが、騙りが出なかった場合、ただでさえ10名に絞られているのに投票の情報から容疑者がさらに絞られました。人狼だとわかってしまった人が出たときに、投票時の情報は非常に重要になります。騙りがいない場合は当然グレー同士で投票することになるので、投票による情報量も多くなります。

 

一方騙りが出ていた場合は、(極端ですが)すべて霊媒師への投票となりました。おそらく翌日も残った霊媒師への投票になり、3日目まで投票からの情報は出にくいです。しかも人狼は内訳が見えているがゆえ、投票中に正しい内訳を言っていれば、投票の要素で大きく疑われることはありません。

 

投票の要素を以て村人が推理をしやすいのは当然「騙りが出なかった場合」です。

 

騙りが出ることによって村人にとっての推理の要素を少しだけ削ることが出来、また発言次第では有利なゲーム展開に持ち込めるのです。

これがメリットその2です。

メリットその3「役職の襲撃のしやすさ」

人狼陣営にとって、真の役職者は脅威です。

本物に投票が集まらなさそうな場合、襲撃してしまわないとゲームが詰んで終わってしまうことすらあります。

 

特に本物の占い師は大方襲撃されます。人狼陣営にとって占い師が襲撃出来ることはメリットしかないです。

 

さて、ここでも騙りが出た場合・・・と話して行きたいところですが、1-1のときにはこの項目はあまりメリットがないので割愛します。護衛が占い師に行きやすいので霊媒師を先に襲撃するだけですね。

ただし、確定で占い結果が2回分残ります。

 

一方占い師に騙りが出た場合は、狩人の護衛が占いに入るとは限りません。1-1の場合はほぼ確定的に占い師に護衛がまわりますが、2-1ではおそらく霊媒師に護衛が入るでしょう。村や狩人目線で占い師のどちらが本物かわからないので、狩人はおそらく確定で本物の役職者である霊媒師を守りがちです。

ですので占い師への護衛はがら空き。内訳が真狼なら確定で本物を襲撃出来ますし、真狂であっても片方襲撃してしまえば、残った占い師の真目が下がります。

 

騙ることによって、占い師の情報が1日分だけで襲撃してしまえる可能性があるのです。占い師による情報を出来る限り村に残さないことは、当然人狼陣営にとってメリットがありますよね。もちろん狩人を引いた人の考え方次第では、護衛成功が起きて不利になる場合もありますが。

騙ることで、村人に落ちる情報を抑え、撹乱できる

総じて、人狼陣営の騙りによる大きなメリットは、村人に落ちる情報を抑え、撹乱できることです。

 

・議論時間を役職者の騙りで割くことで、それ以外の人の話せる時間は必然的に短くなります。

・投票からの情報が落ちにくくなります。

・占い師の騙りに出れば、初日から襲撃出来る可能性が上がります。

 

どれだけ偽物っぽくても、真実を知っているのは本人とその仲間だけです。仲間の動き方次第でどうにでもゲームメイクが出来ます。

 

あとは上手い人の騙りよりも対面人狼の初心者の騙りの方が信じられやすいです。

 

これは少しメタになりますが、最後に事前情報を持って参加している村の例を挙げます。

 

対面人狼歴10年の人が「占い師です。」とCOしました。

そのあとに今日が対面人狼2回目です。と言ってる人が「占い師です。」と対抗しました。

さて、あなたはどちらを信じやすいですか?「2回目です」と言ってる人の占い師の方が心証が良くなりませんか?どれだけフラットに考えようとも、面と向かって事前情報を知っている以上、フラットには考えにくいものです。そしてそれこそが対面人狼の面白さの一つでもあります。

 

ですので、初心者のうちに怖がらずに積極的に騙りに出た方が、実は得することが多かったりします。

 

そして何より騙らない人狼ゲームはワンパターンになりがちで全くもってつまらないです。対面人狼をするなら「騙りまくる人狼」を是非楽しんで頂きたいなと思います。